モンスターボール100個

インターネットと一緒にあそんで、かんがえる場所

スタートアップぽい環境で働いた1年半。(後編)

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後半ということで、大きい会社じゃない場合で、
新しいウェブサービスを作ることに関して書きました。
まぁ、何はともあれリハビリが必要なのかもしれない。
書くしかない。やるのみであーる。

今回は後半ということで、大きい会社じゃない場合で、
新しいウェブサービスを作るということに関してちょっと書いてみる。
まぁ、自分も未だその渦中にいる一人なのでまとまりの無い内容になりそうだが。。

まず、前編で「あんなこと」をいっといてあれだが、
大前提として日本で最近スタートしたウェブサービスはデザインの意味ではうんこである。
これはまぁ伸びしろがあるってことで。

で、今どういう課題があるのかなぁということを考えてみた。
これはあくまでも僕の今現在での視点なので、反対の意見などは勿論あるでしょうが。

ウェブサービスが流行っていなかったらウェブサービスを創っていましたか?

「起業したかったから」という理由で、ウェブサービスを作っている人達が多すぎる気がする。そんな気がしませんか?まぁ今流行っているから仕方ないか。でも、今が間違いなく“異常”な時だし、今後みーんな篩にかけられるでしょうね。要は、ウェブサービスを始めるにあたり「解決したい問題」が先にあったものなのかどうか。よくVCにプレゼンする時も「問題を先に言え、解決策には興味が無い。」とか言われたりしますけど、その問題が自分の根底にあったのか、結構疑問ですよ。ウェブサービスでならこの問題が解決できる鍵になる!ってすげぇ思っててそれにコミットしたい人ってどれくらいいるんでしょうか。「起業して、会社として成功して社会に貢献していきたい!」じゃなくてね。ま、結構個人的で極端な意見かもですが。

デザインもプログラミングも知らない、経験したこと無い人達が指揮を執っている

これ、本当によくわからないんですけどね。正確な答えは無いものだと思うし、同じビジョンにチーム全員のめり込めてればいいですけど。
デザインもプログラミングも、働くことも、ビジネスも経験の無い人達が、ウェブサービスの会社の指揮をとってトータルコントロールしようとしているのは自分にとってはすっげぇ気色悪い。1つ前に言った「起業しかったから」に当てはまる人が、トップで仕切ってるとしたら大変だと思う。わかりやすく例えるなら、全てに指示を出してくる船長が、船と海に関してなんの経験も無い人で、「その人が自分の指示に従え!」と舵とる人、船を造る人、帆を張る人に言ってるようなもんですよ。
知らずに泥で固めた船とか、藁の船とか作ってたらどうするんですか。帆も和紙でつくったようなものだったらどうするんですか。海と空と雲を見て、全く見当違いな予想してたらどうするんですかと。そりゃ沈みますよ。逆にそんなでたらめなことを船員がやってたら、普通はその船員を船から降ろすでしょうね。
一人一人のクリエイティビティまたは能力を活かす能力が欠けているのではないかと心配になります。そこはチームの中の信頼関係もありますが。

とりあえずパクる(他のサービスを)

そうするとどうなるか。悪循環として、チームをまとめられないのでチームが信頼できない→チームが信頼できないと一人一人がする仕事も信頼できない。→行き着く先は「とりあえず他のサービスをパクる」だと思います。自分の経験上では何が良いか決められないけど、担当は信用できないので自分で無理矢理決めようとするそうする。すると、判断基準は「他のサービスではどうか」ということになります。いや、比べるのは全然悪くないですが。そうするとパクリばっかりになっちゃうんだよなぁ。練って、新しいUI/UXを作れる機会でもあるとおもうけどそこまで挑戦できなくなる。これは日本のウェブサービスのデザインがうんこである、伸びしろ以外のもう一つの原因だと思います。

大きいビジョンが見える事業が無い

能があるが故に爪を隠してるのかわかりませんが、解決しようとしている問題がちいさいなぁと思ったり。「世界をひっくり返したい!」的な野望をもっている人達が多そうに見えますが、日本はまだまだエンターテイメント中心/遊べるもの中心のサービスでまとまっている気がして、もっと切実な問題に取り組むスタートアップがあっても良いのにーと思います。

デザイナーとプログラマーの歴史は浅いが深い

デザイナーとプログラマーの職業としての歴史って浅いです。
浅いですけど、深いと思います。ある意味モノ作りの末端で、日夜寝ずに作業している業界ですから。そこに対して、理解の態度も無く、金儲けだけに目がくらんで盛り上がってるとウェブスタートアップなんて去年の川上さんが言ってたみたいに「敵の本拠地」だと思われてしまうです。原住民のすむ奥地に金になるからって、勝手に入ってきてうちらを労働者としてジャングルの木を伐採させているようなもんですね。

本読んでデザインのことがわかりゃ苦労しないっすよ。基本なんて体に叩き込むもんなんじゃないですか?古典的書物か何かしりませんが、それは理解を深めるもんでしょ。基本が無いのに何が深まるのか。アホか。
その古典的書物を書いた人はどうやって学んだんですか?その人も古典的書物読んだんですか?


あれ?なんか話がそれた。

デザイナーさんとプログラマーさんは、もっと仲良くならないと

デザイナーさんとプログラマーさんはまだまだ、もっともっと仲良くならないといけません。まだまだ紙を中心のデザイナーさんからしてみればアプリ作るということや、ウェブサイトというところですらまだ壁があったりする人がいるような感じです。だってまったくコーディングできないデザイナーさん多いですから。でも、もっとできないといけないし、僕らもコーディング、プログラミングのことも理解していけないとウェブ上での良いプロダクトは作れないと思っています。しかも今度はそこに数字での解析が入ってくる。紙媒体で活躍しているデザイナーの方々には、今のスタートアップ界隈のデザインを一掃できるだけの才能/実力に溢れた方達がいっぱいいるので、そういった方がもっとこっちへちかづいてきてくれればもっと良いプロダクトが生まれると思います。
プログラマーさんも、デザイナーさんと組めば一瞬でサービスつくれちゃいます。僕が前に参加したp4dのハッカソンでは1日でサービスをつくってましたよ。デザイナーとプログラマーのペアで。

数字の話

ちょこっと怖いなぁと思っているのが、数字の話です。
今まで紙媒体での制作は、カタログをつくるにしても泣いても笑っても一回きりでしたし、やり直しはきなかった。だから自分の経験とセンスが問われていました。でも、最近ウェブサービスなどのデザインはリリース後にも、細かいアクセス解析を通じて数字をはじきだし、検証を重ねていきます。その流れで数字に頼るようになり、だんだんデザイナーの居場所がいなくなるということです。聞いた話では、某検索エンジン先生の開発チームの中でボタンの色を30種類検証しようという話があったそうで。普通ならそこは色の相性などをデザイナーがえらぶのですが、そこもセンスではなく全部検証したいということになったそうで。そうなると、デザイナーは只のオペレーターです。photoshopが使えれば誰でも良い訳です。
そうなると、デザイナーのポジションってどうなっちゃうんだろうなぁとか考えてます。最近はそれこそ、デザイナーなんて誰でも名乗れちゃうわけなので、デザイナーがそういった扱いを受けるのが当たり前になって、本当に奇抜だけど新しく、クリエイティブなことをできるデザイナーがいなくなっちゃうのかなぁなんて。極端な話ですが。
そうすると、よくわからんけど、オレじゃなくて、ブートストラップでやってくれとかおもっちゃいますよねw

以上、なんか久しぶりに自分の世界に入り込んで書けた記事なりました。ありがとうございました。

みなさんの意見も聞かせていただけると幸いです。では。