モンスターボール100個

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【ヱヴァQ】今日はみなさんに、ちょっとシンジ君を体感してもらいます

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というのが2回目みての感想です。

この映画は稀な「分析」やストーリーの謎を紐解こうとする「考察」が効かない、
「解釈」のみ派生していく作品になっていると思うので
色んなブログ見る前に、自分の思ってる事かこっと。


テレビ版、劇場版、

新劇場版

と流れてきて、話の流れに違いはあれど
一通りの流れと世界観を15年の間に定着させたエヴァ

ファンも増え、公開間際になると社会現象ともよべる「祭り」が
ネット/リアル両方で始まる。

しかも今やテレビシリーズ開始当初とは違い、
オタク文化が市民権を得ている時代。。

言うまでもなくエヴァはメジャーなものになっているし、
多くの人が、あの世界にいる人達を受け入れている。



シンジ君の様な性格の少年がいる。


それが「普通」と受け入れられる
土壌が出来始めている社会。





エヴァの作品が進むにつれて、

シンジ君もその中で感じ、学び
「心を開き、対話し、矛盾や苦しみを携えながら生きていく。」
心を自分の中に宿しはじめた前作


エヴァをみている人達も、そこに勇気づけられたり、
希望を見いだせたり、自分の青年期を垣間みたりして、
「さぁ、踏み出そう!」
というボルテージだったと思う。





そんなところにQである。
すべてをぶちこわしである。


まったく意味不明の世界につれてきた。


その中で物語はどんどん進んでゆく。

とまらない、
誰もシンジ君の為に優しい声をかけてはくれない。

そして、そのままの状況で大きな決断を迫られ、
物語はさらにめちゃくちゃになる。



これは今一度、
僕達に「シンジ君」を体験して欲しかったに違いない。


庵野監督がえがくエヴァ「引きこもり」というテーマに
一石投じようと描いた作品。

そこに訴え(おそらく監督自身の自問自答、葛藤そのものも)つづけるには
そこから出てはいけないのだ。


なぜなら、これは「シンジ君」のためのものなのだから。


「色々落ち込んだりもしたけれど、私は元気です」ではない、
「かっこいいとはこういうことさ」でもない



いつの時代もそこにいる、シンジ君。
そのシンジ君のシンジ君によるシンジ君の為の映画

なんだよ。


なので、シンジ君が成長して「バカシンジ」でも「ガキシンジ」でもなくなったらそれはもぅエヴァではないのだ。
これは完結するものでもなく、変化するものでもなく、
「ただそこにありつづけるカオス」なのです。



おばQ、
キテレツ、
ドラえもん
21えもん
名前や風貌が少しかわりはせども、ひたすら似た関係と似た問題と似た葛藤が描かれる
藤子不二雄さんの作品とにているんですね。



1stインパクト、2ndインパクト、3rdインパクト、4thインパク
ちょっとそれがどういう設定でそうなるのかよくわからないし、
わかってもそこに大した意味が無いと思うのでここではあえて深追いはしませんが、

要は、エヴァという作品自体が、
Q観た人がよく口にした
「人類ポカン計画」です。


そして、シンジ君はインパクトの度に、
踏み出そうとした一歩がくじかれ、
理不尽に苦しみ、もがき、否定し、肯定し、責任を履違え、
どん底まで落ちる訳です。
(まぁQのあれは、社会人1年目にみんなが起こしてしまう
どえらいミスをやっちゃった人みたいな感覚でしたけど)


そしてそこを抜け出せない。



だからエヴァって終わらないし、
終わらせるきないし、
そもそもストーリーはちゃんとつくってるわけじゃないので
おわれないんですよね。


終わる事が目的じゃないので。





言い直すとw
いつの時代にもいるが
そこから成長して忘れてしまう
この世界の理不尽さ、そして己の馬鹿さ加減

それを忘れて浮かれない様に
僕らにしかけられた

「人類(ずっとこの精神状態に)保管計画」
だと思っています。




そしてそこに幸せは無い。
問いと、もがきと、苦しみだけがある。





だけど、


僕らもそうであったように、
いつの時代にも存在するであろう
のびたくんや、シンジ君には

紛れもない「自分の居場所がわかる」世界なのです。




考察やおもしろいエヴァQ記事を読みたい方は下の記事みるとよいよ:
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20090710/p2
http://d.hatena.ne.jp/samepa/20121117/1353156846
http://number333.org/2012/11/25/eva-q/
http://www.akirafukuoka.com/blog/movie/
http://d.hatena.ne.jp/dokai3/20121224/p1

俺と近しい意見をもってた、良記事はこちら:
http://blog.livedoor.jp/omaenoteki/archives/20168180.html
http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20121218/p1
http://d.hatena.ne.jp/p_shirokuma/20121117/p1

庵野さんは昔から意味ないって言ってるし、それ以外の事は上でかいた事を達成する為に好きにやっているだけだと思わせてくれるリンク:
http://lifehack2ch.livedoor.biz/archives/51393418.html
http://blog.livedoor.jp/sionsa10/archives/22259012.html



P.S.
結局は、カヲル君の
「反復練習さ。君が良いと思えるまで何度でも繰り返すんだ」
に集約されてると思います。です。